医療保険適応の療養病床と異なり、介護保険適応の施設の中にも高齢者を受け入れる施設があります。それら介護保険関連施設との違いをみてみましょう。
主な施設として、
1)介護老人福祉施設
(「特別養護老人ホーム」とか「特養老」と呼ばれています)
2)介護老人保健施設
(「老健」と呼ばれています)
3)介護型療養病床
(区別のため、医療保険適用療養病床は「医療療養病床」と呼ばれます)
があります。この中で、介護型療養病床は、平成23年度(平成24年3月まで)で廃止の予定となっています。そのため、現在の介護型療養病床の転身先として、新たに
4)介護療養型老人保健施設
(「新型老健」と呼ばれています)
が新設されています。これら4施設についてご説明します。
1)介護老人福祉施設(特養)
寝たきりや認知症などによって、常時介護が必要な高齢者が生活する施設です。医師の配置の規定は無いため、医師不在の施設もあります。看護師の数も少ないですが、介護者の配置基準は上記の施設の中で最も多く、介護は必要だが医療必要度の高くない入所者が日々を快適に過ごすための施設です。スタッフは、入所者の日々の快適な暮らしをサポートする役割が中心となります。
コストが比較的安く、人気があるため、入所待ちの方が多く、空きが出るまでにはかなり時間が掛かります。入所は待機順ではなく、要介護度の高い希望者が優先されます。
そのため、医療の必要が乏しいにも関わらず、介護療養病床や医療療養病床などに入院せざるをえなくなっているケースも見受けられます。
2)老人保健施設(老健)
在宅復帰に向けて機能回復訓練(リハビリ)を行うための施設です。退院して自宅復帰を目指す方が入所されるための施設です。また、こちらの施設は入所期間が定められているのが特徴で、3ヶ月ごとに入退所認定が行われます。医師や看護師の配置義務はありますが、それぞれ介護療養病床の半分以下の配置です。スタッフは入所者の在宅復帰をお手伝いする役割が強くなります。
3)介護型療養病床
病状は安定しているものの医療が必要な要介護者が入所する施設です。医師や看護師の配置基準は介護保険施設の中では最も高く、医療療養病床とほぼ同じ基準です。医療療養病床と似た施設ですが、医療療養病床のよりも比較的軽度な患者さんが入院する傾向があります。スタッフは医学的管理と日々の快適な暮らしをサポートする役割を持っています。
医療療養病床は平成23年度で廃止の予定となっています。その後は介護療養型老人保健施設などや、医療療養病床などへの転換が推進されていますが2008年末で転換は、3割程度となっています。
4)介護療養型老人保健施設(新型老健)
介護型療養病床の転換候補として、より介護を充実させた形で2008年5月に新設されました。位置づけは、「介護老人保健施設(従来型老健)」と、廃止される「介護療養型医療施設(介護療養病床)」の、中間的な役割が期待されています。医師の数が1/3に低減されているほかは、看護師と介護者の配置基準は介護型療養病床と同じで、従来型老健と比べても医師は常勤、看護師の夜間配備が必要となっています。
介護保険施設と療養型病床の比較表
《次回は、「療養病床のバリエーション」を予定しています》